認知症と普通のボケは何が違う?
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以前と何かが違う、頭がうまく働かない。
今までできていたことが、上手くできなくなっている。
こういったことが何度も何度もあって、ようやく自分が何かおかしいことに気づく。
ところがそれが「ボケ」だとは気づかない。
というのも頭がボケている状態というのは、寝ぼけていたり、酔っ払っている時と同じで、自分では覚えていないからだ。
目が覚めたり、酒が抜けた後に、「何をやっていたんだろう」と考えて、ほとんど何も覚えていないことに気づくように、ボケに気づくのは、頭がすこし働く様になってからだ。
この「ボケ」というのは一体何だろうか。
結論から言うと、頭がボケるというのは、脳の「前頭葉」(ぜんとうよう)という部分の血の巡りが悪くなっているらしい。
脳には色んな器官があるが、、前頭葉・頭頂葉・後頭葉・側頭葉という、4つの大きな部分に分かれる。
このうち、比較をしたり、決断をしたり、感情を抑えたりという仕事をしているのが、脳の前頭葉という部分なのだ。
なので前頭葉が働かなくなると、モノを比べたり、判断したり、感情が抑えられなくなる。
それがデイトレしている最中に起こるから、損切りが必要なタイミングでも放置して、どんどん損を重ねて行ってしまうわけだ。
一方、認知症でもボケ症状は起こる。
しかし普通のボケと認知症は、全く異なる。
認知症と普通のボケ症状は、何が違うのか。
認知症(にんちしょう)とは、「いったん成熟した知能が、なんらかの脳の障害によって、広く、継続的に低下する症状」だという。
人間は子供の頃から勉強したり、経験したりすることで知能を得る。
この知能というのは脳にあるのだが、脳が壊れていくことによって、知能がジワジワ失われていくのが、認知症と言うことらしい。
つまり簡単にできたはずのことが、いつの間にかできなくなるのは、認知症も普通のボケも同じなのだけれど、認知症は脳が壊れているが、普通のボケは、脳が壊れていない。
ただ「使わない能力が衰える」だけで、それで「以前できていたことができなくなっている」わけだ。
もう少し詳しく書くと、脳の前頭葉には様々な作業を行う、いくつもの領域に分かれている。
情報を統合する領域、モノを比べる領域、決断する領域、自分の感情を抑える領域。
これらのうち、いつも使っている領域は、脳の神経が活発に活動していて、そこに流れる血流も多い。
ところが、あまり使われていない領域は、血流が減って、血管が細っていくらしい。
高血圧や糖尿病になったりしても、毛細血管に血液がうまく流れなくなり、ボケ症状が出ることもあるらしいが、ボケというのは、血流の問題なのだ。
だから軽いボケ症状であれば、定時に起きたり、音読や散歩をして、脳をまんべんなく使うことで、回復出来る。
能力が失われるのではなく、脳の一部がうまく動かなくなるだけなので、それを動かす努力をすれば良いわけだ。