逆張り投資法とは?
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底値狙いに似た手法として、逆張り投資法(ぎゃくばりとうしほう)というのがある。
逆張り(ぎゃくばり)とは、下落トレンドにある株を買って、反発で儲けるという手法だ。
狙うのは「下げすぎで、反発が近そうな株」で、「出来高が十分ある」銘柄だ。
企業業績には問題が無いのに、地合いの悪さや機関投資家の利益確定シーズンで、株価が下がりすぎている銘柄。
こういう銘柄の、下落トレンドが終わりそうなところで打診買いし、反発が始まったらナンピンしたり買い増しすることによって株数を増やしていく。
逆張り投資法の利点としては、大きく利幅を狙えるところだろう。
下がりすぎたところからの反発分で儲けた上に、高値を切り上げた分が利益になる。
また既に大きく下げすぎているので、下値をあまり心配しないで済むところも利点かも知れない。
逆張り投資法の欠点としては、投資余力が十分無いと、せっかく反発しても買い増しして利益を大きく取れないこと。
さらに戻り売りが出やすくて、上値が重く、株価の上昇スピードが遅いこと。
大底だと思っていたら、さらに二番底・三番底があって、上値がさらに重くなり、塩漬けになってしまうと言うこともよくある。
どちらにしても、時間をかけて利益を狙うのが、逆張り投資法だ。
順張りと逆張りの比較
逆張り投資法で狙える銘柄というのは、大型株で、買い手が十分に多い銘柄になる。
というのもその銘柄が「下げすぎ」だと感じて、どこかで買いに入りたいと思っている大口投資家が少ないと、株価は反発しないからだ。
逆張りでは、株価の反発に賭けているので、そのための条件が揃ってないとダメ。
機関投資家などは、投資利回りで株を見ているので、PERやPBRが下がりすぎている株は、どこかで買いに入るはずだ。
一方、何かの好材料に反応して上昇している銘柄は、上昇するにつれて材料が織り込まれていくため、どこかで利確ポイントを迎え、そこで上昇から下落に転じる。
目安としては、初動前の株価の2倍になると、突然売り注文が増えて株価が上がらなくなる。
順張り投資法と逆張り投資法の比較
逆張り | 順張り | |
---|---|---|
トレンド | 下落トレンドの株を買う | 上昇トレンドの株を買う |
利幅 | 大き目 (回復分+上昇分) | 初動で乗れれば大きいが、時間がたってからだと小さくなることが多い |
利点 | 反発すると、値幅を大きく狙える | 上値が軽いので、株価の上昇スピードが速い |
欠点 | ナンピン買い下がりになる場合も多く、投資余力がないと辛い。
戻り売りが多いので上値が重く、値上がりに時間がかかる。 |
急にトレンドが変わって上昇が止まると、あっと言う間に株価が下がって大損することも多い。株価が初動前の5割以上上がると、売りが急に増え始めてピークになりやすい。 |
狙うべき株 |
大型株、問題がないのに外部環境で下がってる株。 |
中小型株、材料がハッキリしていて、将来性がある株。 |
注意点 | 底値だと思って買ったら、さらに下がることもよくあるので、調整が十分かどうかに注意すべき。打診買いで様子を見て、反発が始まったら買い増しorナンピンする。 | 株価が初動前の2倍になると、急に利確する人が増えてピークになることが多い。
売買高が減らないうちに反発しなければ上昇相場は一旦終わり。 |