急騰銘柄は、なぜか火曜日に急落する
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デイトレを長くやっていると、株価が上がる曜日と、下がりやすい曜日があることに気がつく。
一番ハッキリしているのは、週の後半の木曜や金曜だ。
土日の休みの間に、何が起こるか分からないから、週の後半というのは、積極的な買いが入りにくい。
株価というのは、簡単に言うと、翌日以降の見込みで買われる。
つまり「翌日以降、騰がる」と思えば、上値追いで高値を買っていくけれど、翌日以降に下がると思えば買えない。
下がる株は「売るべき」であって、まともなトレーダーは、下がる株なんて買わない。
そして上がるか下がるか分からない場合、同じトレーダーでも週の前半なら「打診買い」、週の後半なら「手じまい売り」になる。
株価というのは、買い手不足になると、下がってしまうのが当たり前だから、週の後半に下がるのは仕方が無いな。
そしてもう一つ手じまい売りが、たくさん出やすいのが火曜日だ。
これは新興株やバイオ株狙いしていると、よくあることなのだが、急騰して1週間以上立った銘柄は、火曜日に急落して大陰線をつけやすい。
なぜ火曜日に急落しやすいのかは、よく分からないのだけれど、火曜日というのは、信用取引では、締め日にあたるからかも知れない。
火曜日は信用取引では特別な日 恐怖の逆日歩3日分
信用取引で売買している人にとって、火曜日というのは一種の「締め日」だ。
信用取引は、お金や株を借りて、それで売買を行うという取引だが、利子は日にち計算でつく。
一日当たりの利息はごくわずかだが、問題になるのが「逆日歩(ぎゃくひぶ)」だ。
逆日歩というのは、カラ売りに使う貸株が不足したとき、株の返却を促すために、特別に上乗せされる「品貸し料」だ。
貸株不足が軽いものであれば、1株当たり5銭(0.05)という少額で、100株当たりで、1日5円の逆日歩がつく。
しかし株不足が深刻な場合は、1株当たり1円とか2円になる。
逆日歩1円なら、100株で100円だから、株価が1円騰がったのと同じ計算だ。
さらに逆日歩には倍率というのがあって、2倍・4倍・6倍・8倍というふうに、最高10倍まで倍率適用がある。
逆日歩・品貸し料が1円で10倍適用だと、100株当たり、1日1,000円になるから、株価が10円騰がったのと同じ意味になる。
この逆日歩が、火曜日は3倍になる。
というのも火曜日の受渡日は金曜日だが、水曜日は翌週の月曜日になるからだ。
逆日歩はカラ売りを持ち越している日数分払わなければならないので、火曜日に手仕舞わずに持ち続けると、3日分も支払わねばならないのだ。
月曜日が休日だとさらに1日追加され、逆日歩は4日分払うことになる。
これがあるため、火曜日はカラ売りの買い戻しが入りやすい。
つまりカラ売り中心のトレーダー達にとって、火曜日は特別の日になってるわけだ。
そしてその買い戻しを当てにして、利益確定の売りをあててくる仕手筋もいるようだ。