信用取引の裏技 うねり取り
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信用取引を利用した裏技。
信用取引と現物株を組み合わせると、様々な裏技的な使い方もできる。
一番よく行われる組み合わせは、現物株とカラ売りの組み合わせだ。
安く手に入れた現物株や、配当や優待目的で買った現物株は、株価が下がっても手放せない。
たとえばネズミーランドを経営する、オリエンタルランドの株式や、キティちゃんのサンリオなどの株式は、株主優待目当てで持っている人が多い。
株主優待品は特別仕様で、なかなか手に入らないモノだったりするので、優待目当てで持っている人は、株価が下がっても手放せないだろう。
こういう場合、下落トレンドがハッキリしたら、保有株数と同じ株数をカラ売りする。
そうすると、株価が下がっても、売りで利益が出るため、損が相殺される。
カラ売りの株数が少なくても、損は減殺されるし、カラ売りの方を多くすれば、逆に利益が取れる。
そして、下落トレンドが終了し、株価が上昇し始めたら、今度はカラ売りを決済して、その利益でまた同じ銘柄を買って、徐々に株数を増やしていく。
こういう風に、売りと買いを組み合わせて、上げでも下げでも利益を狙う方法を、「うねり取り」などと呼ぶ。
ラジオNIKKEIで、毎週株取引の番組を持っている、相場師朗(あいばしろう)さんなどは、日本郵船株で数十年うねり取りを行って、数十万の資金を億まで増やしたとか。
こういう風に下落で利益が取れるのは、信用取引でないと無理だね。
信用取引の裏技 現引き
信用取引は、たいていの場合、反対売買で決済を行う。
買い建てで入った場合は、売り埋めで終わる。
売り建てで入った場合は、買い埋めで終わる。
しかし反対売買ではなく、現物株を使って決済を行うこともある。
たとえば買い建て・信用買いの場合は、現物株と引き替えることができる。
これを「現引き」とか「品受け」という。
たとえば、将来有望な銘柄があっても、現物では十分な株数が買えないとき、とりあえず信用で買い立てておく。
信用取引なら、保証金の3倍まで買えるので、現物株よりも多くの株数が買える。
ただしそのままにしておれば、制度信用の場合、6ヶ月で売り埋めせねばならず、十分に利益が伸ばせないうちに手仕舞いせねばならないことになる。
バイオ関連株や、ゲーム関連株には、2年くらいかけて株価が10倍以上になることも珍しくないから、これはちょっと痛い。
そこで、どこかのタイミングで、現引きして現物に引き替えれば、信用期限が過ぎても、その銘柄を持ち続ける事ができる。
株は現物派という投資家でも、欲しいときに資金がなければ、信用買いで押さえておくことができるわけだ。
もちろん現引きに必要な金は、信用取引で買い建てた時の株価で買い取れる。
証券金融から借りているのは、株を買う資金だから、その金を現金で返済すれば、現物株が受け取れるって話だ。
このほかにも、カラ売りを得意とする投資家が、株価急騰で踏み上げられ、大損するリスクを減らすために、売りと買いを両建てするという技もある。