ココ債(CoCo債)とは

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2016年、ドイツ最大のドイツ銀行が発行したココ債(CoCo債)という銀行債が、不安視されている。

 

ドイツ銀行が巨大赤字を出したために、ココ債のトリガー条項が発動されて、この銀行債が大幅に元本割れになったり、この銀行債を組み込んでいる投資ファンドに、大きな影響があるのではないかと。

 

ココ債というのは、ヨーロッパの銀行が発行している債券(銀行債)で、「偶発転換社債」と訳されている。

 

(Contingent Convertible Bonds)偶発転換社債とは初耳だが、2010年頃から発行された、新しいタイプの銀行債らしい。

 

マイナス金利のこのご時世に、5%もの利回りを保証する替わりに、社債が突然、株式に転換されてしまうとか、元本が突然大幅に削減されてしまうという言う、なんか凄いリスクがある銀行債だ。

 

転換社債というのは普通、満期になったときに、返済金をお金で受け取るか、株式で受け取るかを選択出来る社債だ。

 

なので債券を買ったときより株価が上がっておれば、株式で返済してもらって、それを市場で売れば儲かる。

 

満期直前に、株価が下がっていれば、現金での返済を選択すれば良い。

 

社債を発行した企業にとっては、借り手に株式に転換してもらえば、増資と同じ事になるので都合が良いし、それが難しければ、新たに社債を発行して返済資金を都合すれば良い。

 

ところがこの「ココ債」という転換社債は、なんと債券を買った人には選択権がない。

 

発行元の銀行に赤字が出れば、銀行都合で利払いを先延ばしにできたり、株式に転換出来たり、元本をゼロにすることも可能だという。

 


ドイツ銀行危機 赤字拡大でココ債が紙くずになるかも

ココ債とは、偶発転換社債という、銀行の転換社債の一種である。

 

ヨーロッパの銀行が大量に発行し、その他の地域の銀行も発行している。

 

ココ債は、銀行の自己資本が足りなくなると、貸した金が突然株式に転換されたり、元本も減るという銀行債だ。

 

が、5%という高利回りであったため、多くの機関投資家から資金を集め、日本の証券会社なども、ココ債を組み込んだ投資ファンドを多数発行している。

 

ココ債が最初に発行されたのは2009年だが、毎年発行額が増え続け、2015年末には、全世界で10兆円を越える発行額に達している。

 

これにより、ヨーロッパの銀行では、自己資本率を引き上げることに成功した。

 

ところが、ココ債を大量に発行しているドイツ銀行が数千億円もの巨大赤字を出す見込みになったことで事態が一変した。

 

ドイツ銀行の株価は40%を超える下落になり、ドイツ銀行のココ債の利払い延期や、強制株式転換や元本割れも現実味を帯びてきた。

 

ドイツ銀行は、この危機をうまく乗り切れるかも知れないが、他の銀行のココ債が破綻しない保証はない。

 

マイナス金利政策導入によって、銀行の収益悪化がどんどん進んでいるから、赤字で自己資本比率が下がり、ココ債のトリガー条項を実施する銀行が出てくるかも知れない。

 

そしてどこか大きな銀行のココ債が破綻すれば、ココ債を組み入れている投資ファンドに影響が及び、世界的な金融危機に陥りかねない。

 

2008年のリーマンショックに対応すべく、新しく導入されたココ債だが、逆に新たな金融不安を生み出すとはねえ、、


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