上値が重くなる 戻り売り
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株価の下落の原因や、上値が抑えられる理由にも色々ある。
たとえば高値づかみしたホルダーが多くて、塩漬け株が大量にある場合。
塩漬け株がたくさんある場合は、株価が高値づかみゾーンまで上がると、途端に売り注文が増えて、株価がなかなか上がらなくなる。
たとえば現在株価は300円前後だが、数週間くらい前に400円前後で長い期間、ずっと揉み合っていると、株価が上昇し始めて回復しても、400円前後で上昇が止まって鈍くなる。
これが「上値が重くなる」という現象だ。
株価が上がろうとしているのに、なぜ上昇が止まってしまうかというと、特定の価格帯に近づくにつれて、「売りたい人が急に増えるから」らしい。
株価が安い時期には、売り注文すら出していないのだが、株価が上がるにつれて、売っても良い価格帯になり、そこで初めて売り注文を出すわけだ。
となると、上値が重くなるかどうかは、「売りたくなる理由」があるかどうかってことになる。
株を高値づかみした人が株価が回復するにつれて、売り注文を出してくる理由は、当然ながら「塩漬け株の解消」だね。
また株価が急騰した場合は、初動から何割くらい騰がったかで、売りたい人の出てくる度合いが変わってくる。
その他の要因としては、株価上昇によって、大株主が手持ち株を売ってくるケースがある。
第三者割当増資による新株発行で、投資会社が株を売ってくるのも、上値が重くなる大きな原因だ。
新株予約権の行使状況
株価の上昇が、突然鈍くなる。
これを「上値が重くなる」という。
上値が重くなる原因は、株価の上昇に伴って、売り注文が増えてくるからだ。
通常は、株価が上がれば、さらに騰がると思って、どんどん買いが入る事が多い。
ところが特定の価格帯まで値上がりすると、なぜか急に売り注文が増え始め、株価の上昇が止まってしまう。
新興市場株や低位株では、「新株予約権の権利行使」も上値が重くなる大きな理由だ。
ベンチャー企業や赤字企業などは、ベンチャーキャピタル(投資会社)や、投資組合への第三者割当増資や新株予約権(ワラント)で資金を調達する。
新株予約権というのは、その企業の新株を買う権利のことで、定められた価格(行使価格)で、新株を買い取ることができる。
なので株価が上昇して出来高が増えると、いつでも権利行使ができる状態になる。
ベンチャーキャピタルは、新株を大量に引き受けるため、出来高が多いウチにでないと、売って資金を回収することができない。
そのため、出来高が増えてくると、「買い板があるウチに売れ」とばかりに、新株を市場でドサッと売りさばくわけだ。
これが上値を抑えている要因になる。
なので株価がさらに上がるかどうかは、この新株予約権の権利行使が、どれくらい進んでいるか(進捗)とか、残りが何万株あるのかといった情報も、非常に重要な情報になる。
権利行使が進んで、残りの株数が少なくなってきたら、上値が急に軽くなってくるわけだね。