信用取引の流れ
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信用取引とは、資金を借りて株を買ったり、株を借りてカラ売りするという、株の売買方法だ。
資金や株を借りて行う売買なので、必ず期限内に決済を行って、売買を完結させねばならない。
信用取引独特の用語が色々あるので、それを少しずつ紹介していく。
まず、信用で売買することを「建てる」といい、買った株や売った株のことを「建玉」(たてぎょく)と呼ぶ。
信用取引では、買いから入る場合と、売りから入る場合(カラ売り)があるが、買いから入る場合を「買い建て」(かいだて)、買いだてた建玉のことを「買い玉」(かいぎょく)と呼ぶ。
この買い玉を売って決済することを、「売り埋め」(うりうめ)と呼ぶ。
売り埋めせずに現金で買い取ることを「現引き」とか「品受け」という。
信用取引の流れ(買い建て)
売り玉を買い戻して決済することを「買い埋め」とよび、現物株で返済することを、「現渡し」とか「品渡し」と呼ぶ。
信用取引の流れ(売り建て)
制度信用と一般信用の違い
信用取引には「制度信用」と「一般信用」の2種類がある。
制度信用というのは、「日証金(にっしょうきん)」や「大証金(だいしょうきん)」の、融資や貸株を使った売買だ。
日証金は、日本証券金融の略で、大証金は、大阪証券金融の略だ。
これらの証券金融会社から、株を買う資金や、カラ売り用の株を借りて、取引を行うのが制度信用だ。
制度信用は返済期限が6ヶ月で、建玉は6ヶ月以内に反対売買するか、現引きや現渡しなどの方法で、決済を行わなければならない。
これに対して、一般信用では、返済期限が2年以上になっている。
一般信用は、証券会社が独自に行うモノで、日証金よりわずかに利息が高い。
ただし返済期限が6ヶ月の日証金と比べて、返済期限がかなり長くなっている。
なので長期で信用取引をする場合は、一般信用の方が有利になる。
とは言っても、金や株を借りて行うわけだから、あまり長期間借りると利息で儲けが減るが。
また制度信用と一般信用で、大きく異なるのが「逆日歩」だ。
逆日歩というのは、貸株不足が発生したとき、追加的に必要になる貸株料(品貸し料)だ。
これについてはまた別のところで書くが、逆日歩が付くのは制度信用だけで、一般信用のカラ売りには、逆日歩はかからない。