株式投資、株価ってどうやって決まる?
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ボケ防止と老後の備えのための株式投資。
株で利益を出す方法には、大きく分けて二つある。
それをキャピタルゲインと、インカムゲインという。
インカムゲインというのは、前回書いた「配当」による利益だ。
一方、キャピタルゲインというのは、株を買ったときと売ったときの差で得る利益だ。
安く買って高く売れれば、儲けが出る。
当たり前のことだけれど、これがキャピタルゲインだ。
キャピタルというのが「株式」ということで、ゲインが「収入」やね。
株式投資で儲けるには、キャピタルゲインをプラスにすると言うことに尽きる。
株の値段のことを、『株価(かぶか)』というが、実は株価には何の根拠もない。
昔の株券には額面というのがあって、50円とか5万円とか、いろんな金額の値段が書いてあった。
しかしそれは株券を発行したときにその企業の資産価値を評価して、それを発行株式数で割ったものでしかない。
だから株価が額面の金額を割れば、額面割れなんて言ったものだが、今や紙に印刷された株券自体がない。
現在の株券は電子化されており、額面がいくらだったのかなんてこと、覚えている人も少ないだろう。
株式を新規上場する際の「公募価格」が額面価格って事になるのかも知れない。
で、株式市場で取引されている株の値段は、言ってみれば株主による価値判断や、人気投票のようなものである。
株価には、ハッキリした根拠はない
株価には根拠はない。
この企業の株がなぜこんなに高いのか、あるいは逆になぜこんなに安いのか。
説明は後付けで決まる。
この会社は価値が上がると考えれば、株価は上がって行くし、逆なら下がる。
もちろん指標というのもいくつかあって、株価と配当のバランスから、株価が決まる場合もある。
たとえば株価千円の株で、一株あたりの配当が50円なら、5%の利回りになる。
同じ株が2千円になったら、利回りは2.5%に下がる。
お金を定期貯金したときに、たとえば3%の利息が付くなら、2.5%というのは利回りが低すぎるので、2千円は高い。
なので利回りが3%以上になるまで株価が下がる。
そういうふうに決まる場合もある。
これはコンピューターなどで株を売り買いする場合に、よく使われる指標らしい。
理論的にはこれが一番まっとうな株価の出し方だけれど、他にも安定性や成長性などを加味して値段が決まるということになる。
この価値判断が人によって異なるから、株取引で利益が出たり損したりするワケやね。
また株価が高くなりすぎた場合は、株式分割という制度があって、ある程度株価が高くなったら、1株を2株とか3株に分割する。
というのも株価が高くなりすぎると、取引しにくくなって流動性が下がるからだ。
流動性というのは、早い話が、現金に換え安いかどうかという話。
株価が安ければ、少資金でも売買出来るが、売買するのに数百万もいるなら、大口投資家や機関投資家しか売買出来ない。
超一流企業ならそれでも良いが、マイナーな企業の場合、買い手が少ないとどうしても株価が下がる。
だから分割して買いやすくするわけだが、元の株価より、分割した株価の合計が高くなることが多い。
つまり会社自体は何も変わっていないのに、株式分割すると、時価総額(全株券の合計)が増える。
こんなことも起こるので、株価って気分次第なんだね。