寄りつきで、あっと言う間に貼り付く銘柄とは
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デイトレでありがちな失敗。
「寄りつきで成り買いして失敗」だ。
何か良い材料が出た株は、特買いスタートになることが多い。
そしてそれが強い材料の場合は、寄ってから数分のウチにストップ高まで騰がって張り付く。
たとえばバイオベンチャー株であれば、何か材料が出れば、株価が吹き上がる。
大手製薬会社とマイルストーン契約を結んだなどと言う材料だと、あっと言う間にストップ高に貼り付く。
というのも開発している新薬候補物質(パイプライン)が大手製薬会社に認められると、資金援助が約束されて、黒字化の見通しが付くからだ。
このバイオベンチャーというのは、特定の病気の治療薬や治療法を開発している企業だ。
たいていの場合、大学医学部の教授などが、自分の研究を進めるために興していることが多い。
新薬の研究開発費は、年間20億円くらいかかるので、バイオベンチャーを興して、株式をマザーズなどに上場した上、増資で資金調達するのだ。
そうして毎年毎年、赤字経営で、高齢のように新株を発行しているため、いつ倒産してもおかしくない状態だ。
こういう企業には、機関投資家は、なかなか手を出しにくい。
そのため個人投資家や、小さな投資グループだけで、株が売買されているケースが多い。
しかしパイプライン開発が認められ、資金援助が得られるようになると、倒産リスクが減り、投資しやすくなる。
バイオ投資ファンドなどにも組み込まれ、売買代金も多くなったりする。
なのでこういう良い材料が出ると、売買が盛んになって株価は安定するので、材料が出た初日は、あっと言う間に、ストップ高まで騰がって貼り付く事が多い。
少し揉み合ったあと、ストップ高に貼り付く
デイトレできる環境で、成り買いする必要はあるのか?
好材料が出た時、株価は急騰する。
しかしそれが長続きするかどうかは、材料や銘柄の人気による。
なので寄りつきで成り買いすると、思わぬ大損をすることも多い。
というのも弱い材料の場合や、銘柄の人気が弱い場合は、寄りつきで高値で寄ったあと、大量に売りが出て株価が押し下げられる。
日頃から人気が無い銘柄の場合、株価が吹き上がったら、既存株主は売って利確しようとするし、カラ売り狙いのトレーダーも、高値でカラ売りして利益を取ろうとする。
その結果、寄りついたあとの数分が、その日の高値になって、ダラダラ下がったりする。
いわゆる「寄り天」というやつだ。
バイオベンチャーで好材料が出ると、たいていは大幅高で終わることが多い。
ところが地合いが悪かったり、他のバイオ関連株が大幅下落していると、好材料が出ているのに寄り天になる。
バイオ株を買う人というのは、いろんなバイオ銘柄を持っているので、持ち株や建玉が下がっていると、そちらの対応で忙しくなってしまうらしい。
好材料が出て高値で寄りつくも、寄り天井
好材料が出たのに、なぜか下げ止まらないケース。
材料が出たのに、こういう下がり方をすると、どこで見切りをつけたら良いのか分からない。
こういう下がり方をすると、損が損を呼びやすい。
というのも材料が出ているから、マイナスにはならないと思って、ナンピンを重ねてしまうからだ。
株数がどんどん増えた上、さらに下落が続くので、含み損がみるみる増えてしまう。
なのでデイトレ出来る環境にいるなら、寄りつきの成り買いは避けるか、小株数の打診買いにすべきだな。