IoT(Internet of things:アイオーティー)とは?
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IoT(Internet of things:アイオーティー)とブロックチェーンは、2016年の株式市場の大きなテーマであった。
そして2017年からは、それがより具体的な形となって登場してきそうだ。
というのも、IoTの一つの懸案であった意志決定の仕組みを、ブロックチェーン技術で行う取り組みが、上手く行きそうだからだ。
復習になるが、IoTとは、工業製品をインターネットにつないでコントロールする技術だ。
例えば外出時に信号を送れば、家中の家電製品の状態を把握し、エアコンをつけたり、冷蔵庫の中身が確認できたりと言ったことができる。
また、自動車部品にIoTの技術を導入すれば、車の中の様々な部品の状態が把握できて、「そろそろタイヤの交換が必要です」とか「オイル交換が必要です」などといった情報を適時取得できる。
これだけなら、単なるリモコンやセンサーに過ぎないのだけれど、IoTではインターネットを通じて、様々なアクションを起こすことができる。
たとえば外出先からエアコンをつけるにしても、単なるリモコンなら、ただスイッチを入れるだけだ。
ところがIoTなら、現在地情報を参照したり、通常のタイムスケジュールと比較したり、現在の室温を測って、最適なタイミングでスイッチを入れることができるようになる。
これは、モノがインターネットにつながっているからできることだ。
スマートフォンから現在位置を、室内センサーからは現在の状況を取得し、普段の行動を記録しているデータベースや、交通情報などから、帰宅時にちょうど良い温度になるタイミングで、スイッチを入れることができるようになる。
自動車部品のIoTでも、部品の摩耗度合いを知らせてくれるだけに終わらない。
その車や運転者のこれまでの運転記録を参照して、いつどのタイミングで交換すれば良いか、またその部品交換ができる最寄りの施設はどこか、その施設の混み具合や予約可能性などを、色々知らせてくれる。
IoTとビットコインの意外な関係
IoTは、インターネットから様々な情報を集めて、工業製品をコントロールするための技術だ。
家電製品であれば、室内センサーからの情報や、家主の現在位置情報、交通情報や周辺情報などから、適切なタイミングで適切なアクションをすることができるようになる。
自動車であれば、部品の消耗度から、部品交換をするタイミングや、その部品を交換できる施設の案内、さらには施設の予約可能性などの情報や申し込みまでできるようになる。
ところが問題は、エアコンのスイッチを入れるタイミングや、部品交換を申し込むタイミングを、誰がどこで決めてGOサインを出すかだ。
様々な情報や状況は、インターネットを介して集めてくることができるが、何らかのアクションを起こすキュー(合図)は、誰がどこで出すのか。
ここで登場するのが、ビットコインを支える仕組みであるブロックチェーン技術だ。
ブロックチェーンは、中央集権的な管理者を必要としない、分散型処理のノウハウだが、別の見方をすると「承認」のプロセスでもある。
ビットコインでは、P2P(相対取引)のビットコインの受け渡しを記録し、受け取った者への所有権移転が承認される。
つまりブロックチェーン技術は、「GOサイン」を出す仕組みでもあり、管理者が居ない状態でも、アクションが起こせる仕組みでもあるのだ。
なので、このブロックチェーン技術を、IoTに取り入れる試みが、様々な場面で始まっていて、ブロックチェーン技術の発展はまだまだこれからなのだ。