初心者が株で儲けるなんてできないのが普通
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株で稼ぐのはなかなか難しい。
というのも、株式投資というのは、株を高値で売った人が利益を上げ、高い株を買ってしまった人が損をする。
この株はもうすぐ人気が出るぞ、と思って安いうちに買える人が勝ち、この株はもうすぐ人気がなくなるぞ、と思って高いウチに売れる人が勝つ。
逆に、この株は最近人気みたいだから、買ってみようと買う人が高値づかみし、人気が減りだして株価が下がったときに、「安くなった」と思って買う人が負ける。
つまり株価の動きがある程度読める、「目利き力」や「経験力」があって、それを売買に生かせる人が、年間を通して儲けることができる。
目利き力や経験力が無い人や、あっても実践出来ない人が損をする。
これは基本的なセオリーを勉強した上、それを見極めるセンスと、長年の経験、そして実行力が必要だ。
となると株の初心者に、こんな能力があるわけがないから、株を初めた最初の年から黒字になる人というのは、なかなかいない。
初心者が最初の年から儲かるのは、日経平均が一年を通して右肩上がりで、なおかつ事業拡大中の銘柄をつかんで、下がり始めるまで握っていた場合くらいだろう。
株式投資は、そんなに甘いもんじゃないのだ。
株の損は、所得から差し引けない
株式投資の初心者が、株で儲けることは難しい。
初心者が株で儲けられるのは、色んなラッキーが重ならないと、なかなかうまく行くものでは無い。
良い師匠に巡り会って、指導を受けていたとしても、自分一人で稼げる様になるには、色んな知識も必要だし、実体験も必要だ。
そうして年末になると、「今年は何十万のマイナスだ」とか、「何百万も損した」ということになる。
そこで問題になるのが、税金関係だ。
株で損をするのは自業自得だから、仕方がない事ではあるのだが、この損失を確定申告に計上出来ないか。
というのも株で儲けた場合は、税金を取られる事になる。
総合課税の場合は、他の所得と合算され、累進税率で所得税が計算される。
分離課税の場合は、年収にかかわらず、約20%の率で、年間利益に課税される。
たとえば、100万円の利益があれば、20万円を税金として納めねばならない。
(※源泉徴収付特定口座の場合は、証券会社が替わりに納税してくれる)これはあくまでもプラスの場合だが、マイナスの場合はどうなるか。
総合課税で申告すれば、所得と株の損を相殺出来るのか。
これはハッキリ書いてしまうと、「株の損は、所得から差し引けない」というのがルールだ。
株で利益を上げたら税金を取られるのに、損をしても税金は安くならないのだ。
ただ、確定申告で分離課税を選択すれば、3年間は損失を引き継いで、利益があった年の利益と相殺することができる。
なので株売買の年間収支がマイナスの場合、必ず確定申告で申告しておく必要がある。