日本風力開発・ストップ高。ハルテックも天井
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東日本大震災の時、多くの工場も被災して、経済に大きな影響が出た。
というのも大手企業の孫請け企業が、東北にたくさんあったからだ。
大企業というのは災害を想定して、工場をあちこちに分散しているし、部品の調達先もリスク回避のために、あちこちから分散している。
ところがその部品メーカーが、ネジなどのさらに細かい部品を調達していた先が、なんと東北の太平洋側に集中していたのだ。
大企業から見ると下請け企業は、全国に分散していたが、2次下請け・3次下請け企業は、東北の太平洋岸に集まっていたらしい。
そのためほとんどの企業の株価が下がった。
しかしそんな中、逆行高になっている銘柄もあった。
たとえば福島第一原発の事故で、放射性物質が大量に放出されたため、防護服販売会社の株価が上がり続けた。
防護服と言っても、放射性物質を吸い込まないようにするだけのモノだが、放射性物質が散らばっている地域では、プルトニウムなどを吸い込まないようにするため、必ず必要な作業服だ。
他の原発や自治体でも必要で、需要が急増したため株価は右肩上がりになった。
また原発事故で自然エネルギーに関心が集まり、太陽光発電や風力発電関連の銘柄が何倍にもなったりした。
たとえば日本風力開発は、独立系の風力発電会社だったが、500円前後の株価が2,000円を越えるまでになった。
日本風力開発 月足チャート
※現在はMBOによって上場廃止。
逆行高銘柄は強い
大災害など、突発的な事件があって、ほとんどの銘柄が大下落していても、それに逆らうように騰がる銘柄がある。
これを「逆行高銘柄」という。
逆行高銘柄というのは、普段はほとんど注目されないが、何らかの事件が起こったときに、注目されて大きく株価を上げる。
たとえば東日本大震災の際は、福島第一原発の事故が起こったために、放射線関連商品を扱っている企業の株価が上がった。
たとえば医療現場や化学工場で日常的に使われている防護服は、放射性物質を吸い込まないために必要だと言うことで株価も上がった。
放射線自体は厚手の服一枚で防げるし、放射能の怖さや危険性というのは、放射性物質を大量に食べたり、肺に吸い込んだときに起こる。
なので防護服と言っても、そんなに大した物でもないのだが、防護服取り扱い企業の銘柄は、大幅上昇した。
また原発停止による電力不足が長引く見込みのため、代替発電に対する需要が高まって、風力発電や太陽光発電に注目が集まった。
こういうときは、その企業が赤字だろうが小さな企業だろうが関係なく株価が上がる。
そして逆行高銘柄を後押しする情報が、後から後から出てくる事も多い。
たとえば震災後に環境省は、風力発電の潜在能力を原発40基分と推計し、風力発電の可能性を明らかにした。
また太陽光発電を広めるために、様々な優遇措置も法制化されたりした。
そのため大震災の後に逆行高下風力関連や太陽光発電関連銘柄は、およそ1ヶ月後には数倍の株価になったりした。
こういう風に、逆行高銘柄というのは、明確に挙がる理由を持っているので強い。
災害時や、地合いが悪いときには、値上がり率ランキングを見て、迷わず逆行高銘柄を買うべきだろうね。