テンバガー株は、非常識に上昇する
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通常、何かの材料が出て、ストップ高をつける銘柄というのは、いろんなタイミングでピークになり、相場が終わってしまうことが多い。
たとえば、
- 株価が2倍になったところで終わり
- 売り禁が出たら終わり。
- 連休前の金曜日に手仕舞いで終わり。
- 増し担が出たら終わり。
- 逆日歩がなくなったら終わり
ところが2016年のサノヤスの場合は、株価が2倍になり、売り禁が出て、増し担も出たのに、株価が上がり続けた。
★売り禁でピーク → 木曜の昼休みに出て一時、大きく下がるも、ほぼ高値引けで終了。
★連休前の金曜日でピーク → 後場あぶなかったがマイ転寸前で切り返して高値引け★株価2倍でピーク → 初日のストップ高220円を基準にしても、あっさりクリア★増し担初日でピーク → え、増し担だったの?というくらいあっさりクリアこれはさすがに、つ・よ・す・ぎ・る。
ハッキリ言って異常な強さで、これらのタイミングの、どこで落ちてもおかしくなかった。
だから大量のカラ売りが積み上がることになった。
だって、たかだかバラ積み船・タンカーの造船業で、子会社がポケモンエキスポジムを、運営していると言うだけの銘柄だし。
こんな低位株、ポケモンGOを材料に急騰しても、一ヶ月もすれば萎んで元の株価に戻るはず。
そう考えて、カラ売り師や、カラ売り狙いの投資グループが集まってきて全力でカラ売りを仕掛けたということらしい。
これはある意味、妥当な判断ではある。
しかし別の考えを持つ投資グループもあった。
両建て作戦は、実はかなり難しい
サノヤスなんて超低位株、急騰したってすぐに元の鞘に収まる。
そう思ってカラ売りを仕掛ける人や投資グループがたくさんあった。
ところがその一方で、逆の考えの投資グループもあった。
というのも黒字経営が続いているのに、銘柄自体の人気があまりなく、PBRが0.5以下という低評価。
これはあまりにも安すぎるから、このチャンスを生かして、PBR1倍までは、どんどん買い上がれ!カラ売りなんか、踏み上げろ!って感じか。
そこで初動の翌日も、3日目も、ずっと横ばいになる時間帯が長く続いた。
片や「この株価は高すぎる」と思って全力でカラ売り。
片や「この株価は低すぎる」と思って全力で買い上がり。
そうして揉み合いが続いた後、買い側がジワジワと株価を押し上げて、貸株不足が発生し、売り禁が出た。
さらに逆日歩10倍適用の予告も出た。
ここで賢明なカラ売り師であれば、カラ売りした株数より多くの買いを建てて、両建でヘッジ(損失の防止)をするはずだ。
そうして株価が上がってピークを迎え、真っ逆さまに株価が落ち始めたら、そのタイミングで買い玉を利確して、あとはカラ売りが利益になるまで待つ。
ところがこれは、あくまで株価が元の水準まで落ちることが前提で、もしもそこまで下がら無かった場合は、カラ売りは結局損切りになる。
たとえば2015年末から急騰した、さくらインターネット(3778)の場合、株価が250円くらいから2,000円まで騰がったが、その後、半年以上たっても、1,000円前後で売買されている。
この銘柄で、もし500円でカラ売りしていたら、いくら買いヘッジしていたとしても、カラ売り自体は結局損切りする羽目になるね。
さくらインターネットの週足チャート(2016)
となると、両建てをプラスにするには、貸株不足が解消し始めて逆日歩が減り、株価が下がり始めたら先に買い玉を利確し、株価が十分に下がったときに、売り玉を損切りすれば良いって事だな。
ただこれでは、あんまり大して儲からないだろうが。