東京市場は、外国人投資家が6割以上

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日経平均株価やダウ平均株価が大きく下がるときは、大きな売りが出て株価が下がる。

 

株価が大きく上下するときは、ヘッジファンドがコンピューターを駆使して、細かく売買して利益を積み上げるという。

 

しかしそうやって大きく動きながら、株価がどんどん下がっていくと、買う人がどんどん減っていく。

 

含み損ができた人はそれを抱えてしまうし、損切りして逃げた人もしばらく様子見で、次第に売買代金が減って行く。

 

いわゆる「投資マインドの冷え込み」だ。

 

そうしていったん下落トレンドができてしまうと、何ヶ月かは株価が上向かない。

 

少し回復するたびに「戻り売り・ヤレヤレ売り」がでて、株価がまた下に押し下げられる。

 

上値がどんどん重くなっていくので、そう簡単には株価は上がらなくなる。

 

それでも証券会社のセールスマンは、「どこかでまた反騰が始まる」みたいなことを言って、いまが絶好の買いチャンスであるかの様に振る舞う。

 

それを信用してナンピン買いなどしたら、さらに含み損が増えて大事になる。

 

しかしいったん逃げた資金が、ずっと同じ場所に留まっている保証はない。

 

株を売って現金化したグループが、また同じ市場や銘柄の株を買って、儲けようとするとは限らない。

 

というのも日本の証券取引所では、売買取引の6割以上が、外国の投資家によるものだからだ。

 

彼らが株を売って投資資金を回収したあと、また日本株に再投資したり売買するとは限らないからだ。

 

では、株を売って換金した巨額資金は、一体どこに向かうのかというと、「債券市場」と「金・プラチナ市場」だ。

 


国債が買われると、長期金利が下がる

大幅下落時や、下落トレンド中は、ヘッジファンドや機関投資家が、株を売って現金化している。

 

価格が下がる資産のことを、特に「劣化資産」と呼ぶのだが、劣化資産は持ってるだけで損をする。

 

なので大金持ちから資金を集めてそれを運用しているヘッジファンドや、年金・保険などの機関投資家は、劣化資産になってしまった株を売って、投資資金を回収するわけだ。

 

で、その資金はどこへ行くのかというと、有望な海外の株式市場であったり、国債・地方債・社債などの債券市場や、金・プラチナ市場だったりする。

 

そのため、大口の投資家が株を売り始めると、債券市場や金・プラチナ市場が賑わい出す。

 

ヘッジファンドや機関投資家は、運用している資金が膨大なので、株価がピークになる前から資金を移動させ、その結果、長期金利が下がり始める。

 

次のグラフは、日本国債(5年満期・10年満期)の金利の推移だが、すでにピークを過ぎていたことが分かる。

 

長期金利の推移(日本国債 2015)
※クリックすると別窓で開きます。

 

これを見ると、2015年の6月末くらいが金利のピークで、そこからダラダラと右下がりになっているのが見て取れる。

 

この時期は、アメリカのダウ平均株価が5月につけたピークを過ぎた後になる。

 

ニューヨークダウの週足チャート(2014-2015)
つまりこの頃から米国株を売って換金された資金が、少しずつ日本国債などの債券に、向かい始めていたのかも知れない。

 

債券が買われて価格が上昇すると、利回りが下がり、長期金利が下がるので、長期金利が下がり始めたと言うことは、債券市場に資金が入り始めたと言うことで、株式市場から債券市場へ巨大マネーが移動し始めていたって事だね。

 

それにしても、日銀のマイナス金利導入発表後の、金利の暴落はひどいね。

 


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