信用取引では、火曜日にカラ売りを買い戻す?
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逆日歩が付いた銘柄は、火曜日に買い戻しされやすい。
というのも逆日歩が付いた売り玉を、火曜日大引けに持ち越すと、逆日歩を3日分以上、払わねばならないからだ。
逆日歩が1円つけば、株価が1円上がるのと同じ意味だから、カラ売りは少しずつ損が増えていく。
1,000株カラ売りしておれば、1日当たり1,000円ずつ損が増える。
逆日歩10倍適用ならば、1日当たり1万円が消えていく。
それが3日以上になったら、1,000株のカラ売りで3万円の損だ。
そこで売り玉に逆日歩が付いて、10倍適用になる恐れが出てきたら、さっさと買い埋めして手仕舞うわけだ。
もちろん、逆日歩が付いてない売り玉は、持ち越しても特に問題は無い。
単に貸株料が3日分つくだけですむ。
しかし、カラ売りしているトレーダーにとって、「火曜日が特別な日」であることは間違いないことだろう。
となると、信用売買の手仕舞い日を、火曜日に設定して売買しているトレーダーもたくさんいるはずだ。
通常、ウイークリートレーダーは、月曜日始まりで金曜日終わりだが、カラ売りトレーダーは、水曜日始まりで、火曜日終わりという風になるらしい。
そしてカラ売りの買い戻しを狙って、高値で株を売り抜けようとする仕手筋というのもいるらしい。
仕手筋がカラ売りを掴まえて、火曜日に買い戻させる
仕手筋という、株価を吊り上げて、高値で売り抜ける投資グループがいる。
赤字経営が続いていて、低位でウロウロしている企業に、何か新しいニュースが出そうなとき、それを少しずつ買い集めた上で、ドンと株価を吊り上げる。
これを「提灯をつける」という。
というのも株価が上がると、値上がり率ランキングに載るので、デイトレーダー達がイナゴの様に集まり、短期投資家の目にとまるからだ。
新興株や低位株というのは、期待されていないので低株価だが、新しいビジネスに乗り出すときは、それに関心を持って、とりあえず打診買いしてみるトレーダーも多いのだ。
そしてカラ売りができる貸借銘柄で、踏み上げを狙うのも、仕手グループの常套手段だ。
東証一部銘柄で、貸借銘柄だが、低株価に低迷している銘柄は、カラ売りの標的になりやすい。
何か材料が出た時は吹き上がるのだが、すぐにカラ売り専門のトレーダーが、カラ売りを仕掛けて株価を下げてしまう。
日頃から出来高の少ない銘柄なので、良い材料が出ても買いが続かないのだ。
ところが仕手筋が絡んでいると、カラ売りを集めながら、株価をすこしずつ上げていく。
材料が出た当日は、吹き上がったあとヨコヨコで終わり、翌日も少し騰がったところで動く。
3日目になるとまた買い上がって、カラ売りを踏み上げたり、新たなカラ売りを呼び込んだりする。
そうして貸株注意喚起や売り禁、逆日歩が付くところまで持ち上げて、逆日歩3日が付く火曜日に、高値で売り抜けようとするわけだね。