週が変わると雰囲気が全く変わる
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ポケモンGOの米国での大ヒットを受けて、急騰を続けていたサノヤス(7022)。
急騰の初動から足かけ3週間目に入った月曜日は、あっと言う間の暴落で終えた。
寄りつきこそプラスだったモノの、5分後には特大の売り注文が出て、そこから特売り状態に。
成り売り注文がどんどん増えていって、ストップ安売り気配に貼り付いた。
キッカケは、前週末の金曜日の大引けに、任天堂の担当者が出したリリースだった。
『Pokémon GO』の配信による当社の連結業績予想への影響について
当アプリは、米国法人Niantic, Inc.が開発を行い配信しており、当社の関連会社である株式会社ポケモンは、ポケットモンスターの権利保有者としてライセンス料及び開発運営協力に伴う対価を受け取ります。
なお、株式会社ポケモンは、当社が議決権の32%を保有する持分法適用関連会社であるため、当社の連結業績に与える影響は限定的です。
また、当社は、今後、当アプリと連動する周辺機器『Pokemon GO Plus』の製造及び販売を予定しております。
これらは、既に平成28年4月27日に公表しました当社連結業績予想に織り込み済みです。
直近の状況を鑑みても、現時点では、当業績予想の修正は行いません。
今後、業績予想の修正が必要になった場合には、適時開示を行います。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120160722455980.pdf
利食い千人力 最後はいつもストップ安2回。
任天堂が2016年7月22日の夜7時過ぎに出したリリースは、ポケモンGOが業績に与える影響が、限定的であることを示したモノだった。
これは簡単に言うと、「ポケモンGOというスマホゲームは、投資先のナイアンテック社のゲーム」で、任天堂のゲームじゃないよ」ということだ。
またポケモンのキャラクターも、任天堂が3分の1の株式を持つポケモン・カンパニーが管理しているため、「投資家が期待しているほど任天堂本社にはお金は入ってこないよ」ということだ。
ポケモンGOは資本提携先企業と子会社が作って運営しているので、配当を受け取る権利はあるが、今あんまり期待されても困るって事らしい。
任天堂の販売したゲームのキャラクターを使ったスマホゲームが大ヒットし、第二弾、第三弾に期待を持って、株を買っていた投資家も多いはず。
その結果、売買代金7,000億円という、1銘柄あたりの歴代新記録を達成し、任天堂たった1銘柄の売買代金が、東証一部銘柄の4分の1を占めるというとんでもない状況になったのに。
この任天堂の不用意なリリースのおかげで、それまで急騰していたポケモンGO関連銘柄が、軒並みストップ安まで売り込まれてしまった。
ポケモンGOの大ヒットにより、2週間急騰していた関連株は、もはや買う人がいなくなったため、揉み合うこともなくストップ安まで急落。
前日まで、争うように上値を買い上がっていたのに、そんなことをする人はいなくなった。
逆日歩の倍率10倍適用で、カラ売り側が逆日歩と追証で700円台まで踏み上げられていたサノヤスも、さすがにココまでだった。
そして逆日歩が満額付いたままの状態で、2日連続ストップ安まで売り込まれ、この急騰相場は2週間で終わりを告げた。
いくら逆日歩が付いていても、こうなるともう殆ど意味が無いね。
こうやって急騰銘柄の最後は、ストップ安2回+αで終わることが多い。
途中できちんと利確していかないと、この最後の2回のストップ安で、せっかく積み上げた含み益が吹っ飛びかねないから気をつけないとね。